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 タイトル:感想制覇の思い出
 寄稿:龍咲烈哉さん(夏祭り企画2008感想制覇者)


 多くの皆様には初めまして、ラ研の永久指名手配、龍咲烈哉と申します。
 お馴染みの方は世界の中心で「ぱんつ!」と叫んでください。

 えーと、去年の夏祭りの思い出ということですが、自身初めて参加した企画だったので、もう一年経つのかと感慨深いものがあります。僕自身も拙文を投下させて頂きましたが、枚数制限の難しさを痛感致しました。結果は……察して下さいw
 しかし作者として参加する企画はアレですね、ホント楽しいです。わくわくします。感想もうこんなについたぜヒャッホウとか、普段感想貰えない人から褒めてもらったぜイェア、などなど。
毎回作品のほうで参加できたらなー……(と遅筆ゆえの遠い目)。

 で、何を思ったか自分、祭りを盛り上げる一環になればと一念発起し、結果、亜寺幌栖さん・河田友二郎さんとともに、全70作品(うち一作は自作)を拝読しました。いやー、全部読むのは正直言って死ねます。睡眠時間と精神力をことごとく奪い去られます。

 しかし、それと引き換えに得るものも非常に多かったです。それまで交流のなかった有名な書き手さんと知り合えたり、いろんな方に名前を覚えてもらったり。何より自分にとっては、面白い作品に出会えたというのが大きかったですね。駄文書きとして多くの刺激を頂きました。

 ここで、昨年度の夏祭りで龍咲の記憶に残った作品のごく一例を挙げさせて頂きます。

・「ネコとナマズと、キミのいない世界で」(シン様、高得点)。
 50枚制限でこれだけのものが書けるのだ、と恐れおののいた記憶があります。とにかく全編に張り巡らされた伏線と、それを生かすちょっと不思議でパラレルなストーリー展開、そしてラストが特に秀逸でした。枚数を言い訳にしてはいけないなと痛感させられた作品。

・「ワッターブシヌムヌガタイ~星待ちの島巫女~」(作者名未公開)
 民間伝承とSFを題材に、伝統に生きる少年少女を美しく壮大なスケールで描いた秀作。内容もさることながら、並み居る企画作の中、タイトルにインパクトがあったことも印象に残りました。

・「理論派のための恋愛術」(海巳様、高得点)
 誰でも気楽に取り組めそうな恋愛というテーマと真正面に向き合いながら、その本質を弁舌鮮やかに、面白おかしく説いた快作。作者の海巳様はこの続編を書かれていますが、非常に強烈で魅力的なキャラクターを生み出せたことも勝因の一つだったのかもしれません。

 とりあえずこんなところです。良作ならまだまだ挙げたいところですが、それは今年度の夏祭りでも数多く出会えることでしょう。体力に自信のある猛者はぜひとも感想制覇を狙ってください。それ以外の方やベテランの書き手さんも、今回企画初参加の方も。作品を書き上げられた人も、涙を飲んで感想に徹する人も、最初っから傍観者の人も――年に一度の夏祭り、目一杯楽しんでいきましょう!

 

 

※「ワッターブシヌムヌガタイ~星待ちの島巫女~」の作者様がいらっしゃいましたら、夏祭り企画公式HPのブログ、もしくは質問掲示板にコメントを残していただければ幸いです。すぐに差し替えさせていただきます。
 

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 タイトル:『やめてください。今は東方緋想天で持ちキャラをより強くすることで忙しいのです』
 寄稿:雪野新月さん


 僕が東方緋想天という同人ゲームにはまりまくっているとき、かの人が僕のブログに管理者あてのコメントを残していた。そこには僕に嫌なことを思い出させる内容のコメントが書いてあった。
『夏祭りでゲリララジオをやったことについて原稿を書け。書かねばおまえの過去をすべて明かす。私はおまえのすべてを知っている』
 誰からのものだかはわかっていた。
 mayaだ。
 ライトノベル作法研究所においてすこしずつ仲間を増やし、いまではちょい古参勢のほとんどを裏から操るほどの力を持った人物だ。その正体はムスカとも少佐とも呼ばれ、「諸君、私は幼女が好きだ」から始まる演説はあまりにも有名であり、ここでわざわざ書いたのはごく少数の新規勢のために、かの人物の恐ろしさの一端をお見せしたまでのことだ。
 そんなかの人物のことであるからはったりなどではないだろう。
 だが、夏祭りゲリララジオ、とはな。
 嫌な思い出だった。あれのせいで千葉浦安のミッキーの如き僕がイケメンボイスだのと罵られるはめになった。若いというのは恐ろしいことだ。当時の僕は二度目の大学受験を控えた受験生だった。そんな僕があれに手を出したのは、ひとつには勉強があまりに辛かったこと、そして勉強があまりにもたるかったこと、さらに勉強があまりにもつまらなかったことなどが原因として挙げられるが、結局のところ単純にやりたかっただけだった。
 あの頃のことを何度も思い出そうとするが、まったく、なにを考えていたのか知れない。莫迦としかいいようがないことだ。あんなことをするくらいならば小説を書けばよかったのだ。当時の僕の精神状態がどうしてそんなものに手を出すように変質してしまったのか――
 ――いや、なんだ、これは? 僕は何を忘れている――
 そして思い出す。
 そうだ、電撃に送りつけたゴミクズが焼却炉に捨てられたのが原因なのだった。
 当然のことが当然のように行われただけでも、僕の心は傷ついたのだ。それで現実逃避をするような気持ちになった。当時の僕にはライトノベル作法研究所を盛り上げてやろうとか、夏祭りをみんなで楽しもうぜとかいう気持ちがあったのかもしれないが、いまの僕に言わせてもらえば、あれは単なるストレス解消の児戯にすぎなかっただろう。
 あれ以降ラジオに手を出さなかったのは、僕がわずかでもそのことを自覚していたからだろうし、単純に勉強が忙しかったりしたのも要因といえなくもなく、最終的には飽きただけともいうのだが、ライトノベル作法研究所という場所から離れたいという気持ちもあったと思う。
 どうして離れたいと思うようになったかといえば、恥ずかしい話だがあそこにいる人々の輝かしさに自分の惨めさを思い知ったからなのだ。まったく僕はなにをやっているのだろうという気持ちになった。自分がクズであることを思い知ったとき、人間にはそれを克服するための努力をするか、ダッシュで逃げるかの選択肢が常に与えられて、僕は最速で後者を選ぶような人間だったのだ。
 いまでもそれは変わっていない。
 事実と相対したくないから。仕方がなく原稿を書く。
 しかし、こんなくだらない事実を書き並べて、かの人物は本当に満足するのだろうか。「当時のおまえの真実の気持ちをありのままに書けばよい。ただしその内容が誤っている場合は私がじきじきに修正しておく」などと言い出しかねない人物である。もしかすると、僕が原稿を書いたという事実だけが重要であり、内容はすでにできあがっているのかもしれない。「実はラジオの録音をしているときはふんどし一丁でした」とか「ロリコン音頭というのを考えたのですが国家が転覆するのでやめておきました。てへっ」などという、僕ならば絶対に書かないような卑猥で俗悪なことも平気で書くような人物である。なにをされてもおかしくはない。
 そもそも以前の祭りでもライトノベル作法研究所の利用者の名前をふんだんに盛り込んだ意味のわからないものを仕上げて提出し、ニヤニヤしていたような人物である。まったく反省の色がないところを見ても、間違いのない悪人である。これがリアルムスカたるゆえんである。ちょっといい小説を書いてくるからといって油断してはならないのだ。
 暑い。
 こんなにも部屋が暑いのはなぜだろう。
 手も震えている。
 蒸し暑いにも関わらず寒気がする。
 僕がこのような原稿を書いてくることも、あの人物ならばすでに予見していることだろう。
 ――そのような予想を立てている間に、メールが届いてきた。
 なぜ、僕のメールアドレスを知っているのだ。
 mayaだ。
 またmayaだ。メールの内容は「遊弟の行方を吐いてもらおうか。隠し立てするならばおまえの過去の原稿をありのままばらまく」というものだった。僕は遊弟殿が生存していることは知っていたが連絡先は知らなかった。その旨を伝えた。「あまり私を怒らせない方がいい。素直に吐くんだ」そのように返ってきた。本当に知らないのだ。遊弟殿は謎の多い人物だが、mayaに対抗しうるアイアンジャイアントの一人だった。彼は僕の希望の星であり、東方緋想天でのライバルだった。それはともかく、本当に知らないものは知らないのだ。電話番号もメールアドレスも聞いてなかった。それを正直に告げると、ようやくmayaは諦めた。「おまえが役立たずということは知っていたよ」去り際にも悪役の香りが漂う人物である。つくづく悪いことをして生きてきたのだなと思わせられる。
 しかし日々ふんどしと叫ぶような苛烈な人生を送ってきたのだと思えば、わずかに哀れと思うこともある。だからギャグを書いているときよりもシリアスものを書いているときの方が若干いきいきとしているのだろう。ギャグは抑制が効いているが、シリアスはやや感傷的にすぎるきらいがある。
 僕のゴミクズ同然の小説評は置いておくとして、そろそろまじめに書くことにしよう。

 僕はほとんどノリでラジオを録音して公開したのであって、それ以外に特段の意味はなかった。前段にも書いたように、ライトノベル作法研究所のためになにかをしようなどとはこれっぽちも思っていなかった。だいたい、僕程度の人間がなにかをできるはずもない。そこまでうぬぼれてはいない。僕は名前だけは知れているが、それと同じくらい小説が下手なことも知れていたから、名前だけで点数が取れるほどのはったりも持っていないわけだし、そういったはったりを利かせられるような小技の持ち合わせもない。そういうわけだから、ラジオをやったのはお遊びと解釈していただいてかまわないし、それ以外の考え方をされても困るわけだ。
 で、mayaさんについてだが、別にそんなに悪い人ではない。ふんどしの似合いそうなダディではあるが、美少女に後頭部を瓶で殴られたことはなさそうである。あんまり悪くいってはいけない。だがふんどしだけは間違いないと思う。身から出た錆なので反省して欲しい。あと、らけんくえすとふぁんたじーは正直なかった。mayaさんほどの人があんなん書いちゃダメですよ。ああいうのはネタキャラの彼方ちゃんあたりが書いて失笑されてりゃいいのよ。
 人いじりはここまでにしておこう。

 とりあえず今年も夏祭りの季節がやってきた。なぜか僕は五作提出することになっているらしい。下限がたったの二十五枚で、上限もたかだか五十枚なので、無理なことではない。もちろん僕の小説のことだから、中身はほとんど決まっているだろう。観念的なのがひとつ、意味不明のギャグがひとつ、硫酸廃棄物がふたつ、傑作を書こうとして失敗した小説以外のなにかがひとつ。とまあそのあたりになることだろう。総投稿数増加のための水としての価値以外はない。
 夏祭りゲリララジ2nd -雪野新月の毒舌公式-
 などもやろうと思ったが、やめた。そんなことを僕のようなたまにしか来ないような人間がやるものではない。やる気のみなぎっている人間がやるべきだ。毎月四作は投稿していて、平均点などもはや眼中にないほどに点数を取ることに慣れていて、人格のしっかりしている人間がやれば、それなりの盛り上がりを見せることだろう。それ以外の人間がやってもたいしたことにはなるまい。それは前回の夏祭りゲリララジオが証明している。誰だっけ? 雪野なんとかさんとかいう人がやってましたが、あんなのはゴミクズ同然ですね。
 ええ、僕のことなわけですが。
 つまりそれくらいもうやりたくないってことでもあります。あんなの百害あって一利なしとしかいいようがない。皮肉を言われるのはもうたくさんです。
 そんなわけでネガティブなことしかいってないわけですが、僕がいくらわめこうと参加者のみなさんが傑作をものにできる可能性が下がるわけではありません。功名心とか、そういうのもいいですが、どうでもいいことは考えず、いい作品を作ることに注力していただきたいなと思います。そうでなければ参加する意義がありません。すくなくとも僕は狙い済ましただけの紙くずは読みたくありませんし、みなさんもそんなものは書きたくないはずです。たまになにかを勘違いして創作ではなく模倣大会を開催してる人がいますが、あまり成功作をなぞろうとは思わず、自分なりに思い描く理想を追い求めてほしいものです。
 それが、すくなくとも僕のようなつまらないものを書かないようにするために必要なことだと思えますので。

 なんかラジオのことを書けと言われたのにぜんぜん違うこと書いてますね。仕方がありません。それは僕が東方緋想天で持ちキャラをより強くすることで忙しいのと、東方非想天則の発売が待ち遠しいのと、ぬいぐるみの予約することに成功したことと、神林長平先生のサイン会に参加できるということで頭がいっぱいだからでしょう。そのせいでこのどうでもいい原稿はやっつけられるだけで終わることになったのです。
 でもいい小説が読みたいという気持ちに偽りはありませんので、みんながんばろうね、という話です。僕もがんばってみます。
 それでは僕はみんなのために祈ることにします。よい夏祭りがあらんことを。
 

 タイトル:『夏祭りの思い出』
 寄稿:夜凪さん(夏祭り企画2008年度書記)


 実はhtmlがなんの事かもよく分かっていない上での書記参加表明でした。
 こんばんわ、或いは始めまして。去年の夏祭りから何度か運営補佐に参加させていただきました、夜凪です。夏祭り通信の片隅を、少しばかりお借りさせていただきます。
 こうして夏祭りコンテンツに呼び出されたという事は、やはり夏祭りについて語れ、という事なのでしょう。

 ……あー、

 困ったことに語れそうな事が何一つ有りません(汗)
 冒頭で暴露した通りHP作成スキルもろくに持たないまま参加表明を出してしまったために、企画ページを立ち上げるまでが先ず大変でした。我らが運営・遊弟様が前年冬祭りのデータを寄贈してくださるも(本当に凄くありがとうございました)当然ながら読解できず、一つ一つ理解しながら改竄するという……はい、余裕をもって行動するって大事だと思いました自業自得です。
 画像作成スペシャルサンクスにH・ノシ様とA・Tにぃ様を。またデバッグにも多数の方の尽力を頂きました……。
 なんとかHPが完成して、あとは楽だと思えばそんな事はなく。副催だった某maya様がアグレッシブで大分楽だったとはいえ、お題の管理(?)や掲示板、また来る投稿開始に向けた打ち合わせも幾度となく開催されて……生活リズムが矯正されたのは善くも悪くもですが、何か目に見えないプレッシャーが満載でした。
 学生時代の文化祭でもこんなに働きはしなかったぞ(汗)と悲鳴を噛み殺していた事が思い返されます……。
 投稿期間が始まってからも大変だった、と思います。この辺りからはリアルに記憶にございませんで、思い返そうとしても頭痛がする気が……きっと主催、エモン様辺りに記憶の封印を施されているんだと思います(汗)。またお会いできたら何かゆっくり語らいたいな、と思います(笑)。
 とにかく、もう運営には関わるもんかと思いました(苦笑)。夏祭りを楽しむ余裕などはもちろんなく、今となっては、気付けば終わっていたという感じでした。ある意味で充実した夏でした。

 今年は一年ぶりに定例祭の担当から外れ、自由な夏を過ごす事ができそうです。遊弟様、またライトノベル作法研究所管理人のうっぴー様を応援しつつ。自分は皆様に紛れて騒ぐか、偽名の面を被って何か企むか、それとも喧騒を遠くから眺めるか、これからゆるりと考えようと思います。
 ただ一つ確かな事は、本当に何も思い出せない去年の分まで、夏の思い出を作りたい、という事で。
 皆様にとっても今年の夏祭りがいい思い出になりますように。また、去年の夏祭りが良き思い出の一片となっていましたら、何より幸いです。

(このグダグダした駄文を要約しましたら、夏の思い出は大切、と一行で纏まりそうです(汗) ここまでお付き合いいただきありがとうございました申し訳ありません……)

 

 タイトル:『ハローサマー・グッドバイ』
 寄稿:mayaさん(夏祭り企画2008年度副主催)


 わたしは、夏祭り企画にはほとんど参加したことがありません。実際に、過去に参加したのは、うっぴーさんが主催した第1回だけです。それにも関わらず、昨年、夏祭り企画の運営に関わることになったのにはそれなりの理由があります。

 たしか、『夏祭り企画2008』が立ち上がったのは、昨年の7月の初めごろでした。ちょうどラ研の企画が不安定になっていた時期で、昨年5月のGW企画では主催者のひとりが体調不良ということで降板をし、その翌月のSF企画では主催者が雲隠れをするという事態に陥っていました。そのため、2008年度の夏祭り企画はいったいどうなってしまうのだろうかといった暗澹たる雰囲気があったわけです。

 そんな状況だったにも関わらず、とても若い主催者が誕生しました――まだ若干16歳だったソーメン・エモンさんです。前主催者の遊弟さんと話したところ、経験がなくても何とか乗り切れるだろうということで(遊弟さんはたまに適当なところがありますw)、エモンさん主催の企画が進みはじめたのですが、当然のように色々な非難が集まりました。やる前から、「できるはずがない」と、多くの人に反対されたわけです。

 そんなムードを払拭するためのトロイカ体制(主催:エモンさん(10代)、副主催:わたし(おっさん妖精)、書記:夜凪さん(20代))となりました。今だから言えることですが、その実態というのは、エモンさんがまずいことをやってしまった場合は、わたしが代わりに何かしらの責任を取るというものだったのです。

 ところが、不思議なことに、この三人はわりと馬が合いました。もともと、わたしはラ研からの引退を表明していたこともあり(そのわりにはいまだに居やがるのですが……)、若い人たちをきちんと仕込んで立つ鳥跡を濁さずというわけで、主催のエモンさんをビシバシとしごき、書記の夜凪さんをこき使いながら、企画はスムーズに進行していきました。

 せいぜい、その中で起きた事件と言えば、7月中に1週間ほど、エモンさんと連絡が取れなくなったこと(部活と片思いで悶々としていたそうですw)、それと、わたしと夜凪さんが8月に入ってすぐに夏風邪でダウンしてしまったことぐらいで(夜凪さんのダウンはデフォルトですw)、さほど大きなことは起こらず、作品の投稿期間へと突入しました。

 ちなみに、スタッフ内で決めた企画テーマは「オリンピックのように誰もが楽しめるお祭り」といったものでした。

 これは、もちろん、2007年度の夏祭り企画(「赤点祭り」と称されるほどシビアなものでした)からのイメージチェンジだったわけですが、その結果として、『夏祭り通信』を作ったり、スタッフブログを積極的に運営したり、雪野新月さんがニコニコ動画で『夏祭りゲリララジオ』をイケメンボイスでやってくれたりと、これまでの企画にはなかった新しい展開ができたのは、大きな収穫だったと思います。

 そうしたことがきっと企画にとって良い呼び水となったのでしょう――、2008年度の夏祭り企画は、短編にしぼったものとしては、過去最大の参加作品数(72作)と感想数(678個)を記録し、三人もの感想制覇者が出て(亜寺幌栖さん、河田友二郎さん、龍咲烈哉さん)、何よりも、ラ研初投稿の海巳さんが高得点を取り(『理論派のための恋愛術』:平均点部門優勝、520点、感想数19個、平均27.4点)、たちばなさんもこの企画の総合優勝(『つくも神様』:600点、感想数26個、平均23.1点)を機にして、一気にメジャーになった印象があり、ラ研新世代の台頭を強く感じさせるものとなりました。

 ちなみに、わたしたちが企画進行の中で最も気をつけたのは、参加してくださった方々を飽きさせないことでした。だから、『中間報告』を毎日アップしたり、途中から点数表示に切り替えたりと、定期的な更新を心がけました(これは毎日サイトを必ず更新するという、うっぴーさんのモットーを継いだものです)。

 あと、企画の運営側がなるべく全ての作品に目を通したのも、この夏祭り企画が初めてで、三人も運営がいたので、作品をそれぞれ分け、感想数の少ない作品から手をつけていきました(エモンさんが途中でへこたれて、夜凪さんが珍しくブチ切れたのは、今だから言える秘密ですw)。

 そんなわけで、運営をする側にとっては、全てのことが初体験でありながら、地味なところで色々とがんばったこともあり、夏祭り企画が終わった頃には、三人とも「もうこんなの絶対にやりたくねー」と口走っていましたw(もっとも、わたしは再び、バレンタイン企画で主催につき、さらに夜凪さんは今年のGW企画の主催までやってしまうのですから、本当に分からないものです)

 もっとも、企画のインパクトという点では、その二ヵ月後に実施されたギリギリエロス企画、それから新CGIの暴走などの事件多発という点では、冬祭りを兼ねたバレンタイン企画2009の方がどうしても記憶に残りやすく、皆さんの間では、『夏祭り企画2008』は地味に映ってしまっているのかもしれませんが……、わたしにとっては、4年以上も通っているラ研の思い出の中では、一番記憶によく残っている企画となっています。

 今年も、どういうわけか、7月に実施された人外企画の主催者さんが雲隠れしてしまったらしいということで、歴史は繰り返されているようなのですが、遊弟さんの復帰もあり、ぜひとも、誰もが参加して良かったと思える素晴らしい企画にしてほしいなと思っております。

 あと、特に若いユーザーさんに訴えたいのが、企画の主催者にもっとがつがつと立候補してみてはどうだろうかということです。もちろん、最近の企画は、昔の牧歌的な雰囲気のものとは異なり、企画慣れしたユーザーさんの審美眼にさらされ、色々と厳しいご意見をもらうことにもなるわけですが、いずれにしても、これだけ大きなサイトで自由に企画をやらしてもらえるチャンスというのは滅多にありません。

 だからこそ、何回か企画に参加した経験もあり、リーダーシップを発揮できるという責任感のある若いユーザーさんには、ぜひとも、新しい企画を提案し、ラ研をもっと、もっと、MOTTOMOTTO、盛り上げていってほしいなとも思います。

 やっぱり、同じことを繰り返しているばかりじゃ進歩がないですからね。5周年という区切りが終わり、これから新しい5年が始まる中で、若々しい息吹をどんどん注ぎ込んでほしいなと、つとに祈っております。楽しみながら、筆力が上がるのならば、それに越したことはないですもの――

 ビバ、ラ研!

 老兵は死なず、ただ消え去るのみ……と以前は考え、ラ研からさりげなくいなくなってしまおうと思ったこともありましたが、若い才能を早いうちに摘むためにもw、今年も立ち塞がる気満々だったりするのです^^

 それでは、夏祭りでお会いしましょう。そして、良い戦いを。
 

 タイトル:『夏はこんなラノベが読みたい』
 寄稿:兵藤晴佳さん(2008年夏祭り企画中間報告感想数トップ)


 いいイベントですよね。夏祭り。これからは、夏の風物詩になりそうです。
 ひととおり読んで感想を書かせていただきましたが、どの書き手さんも僕のうるさいこだわりに誠実に返答してくださったのが何より嬉しかったかな。
 僕のこだわりは、次の三つ。当たり前と言えば当たり前のことですが、テーマとプロットとストーリー。
 でも、この三つがそれぞれ違う分野をカバーしている作品は面白かったなあ、と思います。
 だから、ごくありきたりのテーマでも、プロットかストーリーが、夏を感じさせてくれたのではないでしょうか。
 あるいは、ストーリーがベタでも、夏の風物詩が巧みに織り込まれていたのでしょう。
 また、「夏」そのものが事件を動かす作品もあったかもしれません。
 今年も、きっとそんな作品が読めるだろうと思います。

 僕にとっての夏ラノベは、だいぶん古い作品だけど、菊地秀行『インヴェーダー・サマー』(朝日ソノラマ)。
 どこかの地方都市の夏の終わり。夕暮れ時に若い男女が小舟で川を下る年中行事がクライマックス。
 人知れず忍び寄る世界の危機を背景に、少年時代の切ない恋と、ある男の長い長い青春の終わりが描かれます。

 ピンチは大きいのに、テーマはどこにでもいる人々の身近な出来事。
 この二つを結び付けているのは、日本人を心の底でつなげている伝統的なものの感じ方なのでしょう。

 夏はデッカイ事件が似合う。でも、人間はそれほど強くもカッコよくもない。
 変に気取ったりしないで、誰の心にも潜んでいる、夏しか感じられない何かとつながる、そんな経験をしたい。

 夏祭りが、いつもそんな場所でありますように。
 

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